2009の最近のブログ記事

ビデオアートミーティングin金沢

こんにちは
金沢も春らしくなってきましたね。

ちょっっと遅くなってしまいましたが、3月6日,7日に開催された
ビデオアートミーティングin金沢についてアップします。
これは、東京、横浜、仙台からアーティストやキュレーターを招き、映像を使ったアートや活動に関する展示と連続トーク、公開ディスカッションを行ったものです。

初日には金沢に来て下さった参加アーティストやキュレーターの方々によるトークイベントが行われました。

ビデオアート展 トークイベント1.jpg
アーティストの潘逸舟さんはキュレーターの石田留美子さんと共に過去に制作した作品や自らの境遇や経験を語って下さいました。

ビデオアート展 トークイベント2.jpg
アーティストのSHIMURABROSさんは作品紹介や製作方法や製作過程の話などを語って下さいました。

ミアカの方やlogueの小川直人さんなどのキュレーターや団体関係の方は、各団体の活動内容や特徴、今後の動向等を話して下さいました。
CAAKのアーティストレジデンスに滞在し、金沢で制作活動をしていたトマス・モンセスさんも作品を紹介しました。
そのまま、場所を変えずに立食パーティーに移りました。
アーティストやキュレーターの方々だけでなく、建築関係の方や学生など幅広い参加者が訪れて、興味深いものとなりました。


もう一つの会場であった横山町の町家でも展示での展示風景です。
全体として、町家にある土間や障子、ちゃぶ台などを使いながら展示をしていきました。

ビデオアート展 まちやゲストハウス6.jpg

ビデオアート展 まちやゲストハウス.jpg
これは、町家の土間の空間に展示された潘逸舟さんの映像作品と旗を使ったインスタレーションの作品です。

ビデオアート展 マチヤゲストハウス3.jpg
これは、障子の升目を利用して映し出している、SHIMURABROSさんの映像作品です。

ビデオアート展 まちやゲストハウス5.jpg
これは、まちやのミセの部分に展示された、一年画廊の周孟樺さんの作品です。
今回CAAKでアートイベントを行いましたが、今後もどんどん面白いものを企画していきますので、みなさまもぜひお越し下さい。

(s.k.)








いつもCAAKをご支援いただき、ありがとうございます。
次回CAAKレクチャー&パーティのお知らせです。


さて、今月4日~2010年1月23日の期間に、
オランダ在住のアーティストのトマス・モンセス氏
金沢と東京に滞在し制作を行います。
トマス氏は現在、まちやゲストハウスに滞在し、
kapoのスタジオで制作を行っています。

直前のお知らせで大変恐縮ですが、この滞在期間中に2会場でイベントを行いますのでぜひご参加ください。


※2つのイベントの申し込み先は、団体が異なります。お気をつけ下さい。


**********

◯CAAK レクチャー&歓迎パーティー
Thomas Monses " Patches of Representation "
内容:これまでトマス氏が制作してきた作品の紹介。
日時:2009年12月13日(日)19:00開始
会場:寺町の町家(金沢市寺町2-3-4)
参加費:1,500円
(パーティーに参加されない方は1,000円返却いたします。)
定員:40名
言語:英語
主催:CAAK Center for Art & Architecture, Kanazawa
スケジュール(予定):
19:00-19:45 レクチャー
19:45-20:00 質疑応答
20:00-22:00 パーティ
お問い合わせ:
office@caak.info ※要事前申し込み
(参加ご希望の方はお手数ですが
office@caak.info まで、お名前、所属と携帯メール以外のご連絡先をお書き添えの上、お申し込みくださ
い。)
URL 
http://www.caak.info



◯レセプションパーティー
Thomas Monses
内容:今回の滞在中に制作した作品のプレゼンテーションと交流会。
日時:2010年1月23日(土)
14:00~
会場:kapo(金沢市小将町1-11 山越サンアートビル内)
参加費:当日500円
定員:なし
主催:kapo
※詳細未定:内容が決まりましたらkapoウェブサイトにてお知らせ致します。
お問い合わせ:
info@kapolog.com
URL:
http://www.kapolog.com



アーティストプロフィール
Thomas Monses
http://themoonsmass.wordpress.com/about-2



※今回のアーティストインレジデンス企画はCAAKとkapoの初の連携による、海外連携に向けた企画です。


CAAK事務局

町家巡遊2009

10月に入り、茜空を見上ながら紅葉を待つ今日この頃。

今年も『町家巡遊 2009 ひと・わざ・暮らしの町家展』が始まりました。
昨年は、寺町の町家の内部公開に加えて、
金沢アートプラットホーム連携企画のK-Plat-extensionで、
彌永秀一展『空庭 カラニワ』も開催されていましたね。
畳の上に苔が生えて、空間全体が屋外と自然を表現している、面白い展示でした。



2009年10月3日(土)〜11月3日(火・祝)の期間中、
金沢市内80箇所あまりの町家で100の催しが行われています。
普段、住宅や仕事場として利用されている非公開の町家も期間限定で公開されているので要チェックです!!



今年のCAAK『寺町の町家』は、10月24日(土)に公開します。(公開時間:11時〜18時)

公開日には、石引界隈のお弁当屋さん「ムシャリラ・ムシャリロ」さんの一日限定カフェがオープンします。
寺町町家エリアで親しまれている、伝統的製法のご近所食材を活かしたフードとドリンクをご提供していただけるとのこと。
書いているだけで、美味しそうです。。。


食欲の秋・・・・・
学問の秋・・・
町家の秋


この秋も町家の良さを体感し、再発見しましょう!
皆様のお越しをお待ちしております。



ムシャリラ・ムシャリロさんのカフェは、
10/10(土)・11(日)11:00〜18:00 大野エリアでもオープンしていらっしゃいます。
10/12(祝・月)に料理教室も大野で開講される予定ですが、残り定員が若干名のようなので、興味のある方はご予約をお急ぎ下さい。
詳しくは、ムシャリラ・ムシャリロさんのホームページにてご確認ください。
寺町とは違ったメニューですので、大野界隈を見に行った時に立ち寄られてみては?


昨年の金沢アートプラットホームで改修した、横山町の『まちやゲストハウス』も11月1日(日)に町家物件案内所として1日限定公開しております。
町家に住みたいなと考えている方、まだ『まちやゲストハウス』の内部をご覧になっていない方は、気軽に足を運んでいただければと思います。

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町家巡遊公式ブログ(寺町界隈)↓↓
http://machiya09.exblog.jp/i13

ムシャリラ・ムシャリロさんのホームページ↓↓
http://musyarira-musyariro.blog.drecom.jp/


junyuu2009.jpg
町家巡遊2009のリーフレット表紙です。
町家巡遊の公式ブログからダウンロードできます。
http://machiya09.exblog.jp/

(YW)

みなさま、いつもお世話になっております。

前日の野老(ところ)さんのレクチャーも盛り上がり、勢いのままに二夜連続のレクチャーへ。

 

二日目は、建築家の長谷川豪さんをお招きしました。

長谷川さんは、身の回りの風景を独自の視点で捉え設計されており、最近のお仕事を通じて環境から建物を立ち上げる考え方や手法などをお聞きしました。

caak26_1.JPG


最近のお仕事としては、独立のきっかけとなった『森のなかの住宅』をはじめ、『桜台の住宅』、『五反田の住宅』、今年2月に竣工した『狛江の住宅』、来年2月竣工予定の『練馬アパートメント』などがあります。

 

・誰のものでもない空間(=誰かのモノになりきれない空間)

・ただ空間があるだけでなく、空間そのものが働きはじめるような空間の存在感

 

に可能性を感じていらっしゃって、建築をつくるのにいかされているようです。

 

森のなかの住宅では、南側が河川、北側が敷地から4mも高い遊歩道であり、見下ろされるのを施主さんが嫌がったそうです。

ですが、せっかく解放感のある森の中なのに、北側を閉じて閉鎖的にするのはもったいないですよね。

そこで、大きな切妻屋根の中に、7つの小さな小屋を並べ、大きな屋根と小さな屋根に誰のモノでない空間をつくったそうです。

この空間は、光や森の風景が取り込まれ、南側の光が反射され北側の屋根を明るくさせる働きを持っているようです。

平面図式にとらわれない発想をすることで、内外の空間だけでなく各方角の特徴をも結び付け、新たな環境へと広がっていますね。

 

 

桜台の住宅は、住宅の真ん中に中庭のような2層吹き抜け部屋がつくられ、外側に家庭菜園などをする普通の庭を設けそれらの間で生活をするような住宅のようです。

部屋いっぱいに家族共有のテーブルが設置され、テーブル下に束を立てることによって中庭としての機能も持ち合わせています。

80cm角の窓で各部屋とつながり、窓から少し離れることで死角になり個人の空間が確保されるが、中庭の空間から気配を感じ、数歩窓に近づけば家族と直接つながることもできる空間となっているとのこと。

誰のものでもない空間をつくることで、ドアの開閉による雑な関係の変化よりも、気分に応じて柔らに家族の関係を調整できる、良い手法だと思いました。

 

五反田の住宅は、敷地内に建物を2棟つくり、その間にらせん階段を設けスキップフロアや廊下の役割を持ち2棟をつなげています。

らせん階段は、長谷川さんが現地調査の時にただの雑居ビルより、屋外階段のついた雑居ビルの方がまちとの結びつきが強いと考えているようで何かに使えないかと思ったそうです。

部屋を移動する時に、らせん階段の窓からまちの景色を見せることで、必ずまちを体験させています。

これによって、まちに対してそれぞれ独立した食事やトイレ、お風呂のためのスペースが存在しているようであり、家で過ごすというよりも街中で過ごしているような空間となっているそうです。

 

狛江の住宅は、周辺が閑静な住宅街であり、パビリオンのように軽快に建てることでまちを明るくできるのではと考え、つくられたそうです。

敷地が第一種低層住居地域角地の敷地であり、建蔽率の対策として半地下を設けています。

リビングやダイニングなど客人も使う部屋を平屋一階部分に、子供部屋や寝室などプリベート空間を半地下部分に配置され、半地下の上にはリビングの床から1m高い庭を設け天窓から採光を取るようになっています。

地下に棲むことは、土に囲まれ、空を見上げて生活を動物の巣穴のようであり、外からの視線を気にせずに静かで快適に過ごせそうですね。

 

練馬のアパートは、それぞれの部屋をプランニングするよりも庭のバルコニーの形やプロポーションを変えることで各個性を作っていけるかを考えて設計されたそうです。

長谷川さんは、一般的な集合住宅によく見られる、玄関に水場を集め、同じ方向と場所にバルコニーを設け、同じ時間場所に出て洗濯物を干すといった均一的な部分をすごく退屈で気持ち悪い状態と受け止め、

 

・3層吹き抜けの坪庭があるメゾネット型テラス

・一列に細長い庭をつくり部屋を並べる

・角部屋ならL字型につくり庭側に水際をつくる

 

この3つの形式の個性的な庭をつなぐことで、空間に個性を出すようになさっています。

これら空間を歩くことで、まちを歩くことと一緒で通り沿いの庭を眺めたりすることと同じ様に感じればとおっしゃっていました。練馬のアパートの竣工が楽しみですね。

 

 

レクチャー後は、いつものようにパーティーです。

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そうめんチャンプル~など夏っぽい料理が中心でおいしかったです。

今回は、今年4月に関東の大学に編入した、多田君が半年ぶりに寺町町屋に帰宅。

向こうでも、頑張っている様子でした。

僕らも負けていられません!

 

 

新しい環境をつくり、建築とまちを結びつき生み出す...

誰のものでもない空間が秘める可能性はまだまだありそうでワクワクしました。

今後の長谷川さんのご活躍も目が離せません。

長谷川さん、ありがとうございました。

 

今月発売の新建築住宅特集9月号に『狛江の住宅』が掲載されています。

CAAKメンバーの吉村さんが設計された、『N-CUBE』も掲載されているので、要チェック!!です。


それでは、みなさま楽しい夏を~

次回のレクチャーをお楽しみに。

(YW)

みなさま、こんにちは。
夏の暑さを楽しんでいますでしょうか。
 
今回は、夏休み連続レクチャーの初日、
TOKOLO.comの代表であるアーティストの野老朝雄(トコロアサオ)さんをお迎えしました。
 
今回のレクチャーは建築家の松川昌平さんが紹介して下さって実現しました。
レクチャーも野老さんと松川さんの掛け合い形式で行いました。

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上の写真は野老さんが愛知県美術館で行っている作品で、窓ガラスに張られた紋様の影が壁に落ちてきているところです。
この展示作業の後、金沢にきたそうです。その愛知県美術館での展示は窓ガラスで行われたもので、21世紀美術館でも窓ガラスを使って展示をしたいとおっしゃっていました。


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レクチャーでは、『紋と紋様』に至る過程やものをつくる際に大切にしていること今後のことに関して、
PPPマグネット
IZAt
BankARTでの作品
P.SCOpe
建築家・千葉学さんの建築物におけるサイン計画
建築家・阿部仁史さんの建築物におけるファサードデザイン、
OUTという文字を横にするとトコロと読めちゃう、などなど
多くの作品やプロジェクトや最新のものを通して語っていただきました。
 

紋と紋様は9.11のアメリカ同時多発テロが起きた日から続けていて、『繋がる』ということを考えて作成されたものだとのこと。
多くの人が共有できるはまる感覚、繋がるっていいよねということを考えてつくり始めたそうです。
中東の紋様や日本の唐草模様、ウィリアムモリスなどアーツ&クラフトのでみられる紋様などを取り上げて、この紋様の流れの次の紋様を作り出したいと仰っていました。
ある分野の次代のかたちを生み出そうとするのは非常に興味深いです。


また、インテリアとエクステリアの間や
直感や感覚とロジックやプロセスの考え方や
建築家の江頭慎さんの影響、
AAスクールで叩き込まれたCRITERIA(判断の基準)をものを考える際に重要にしていることなど、考えていることや考え方、どういったことに悩んでいたのかなど個人的に気になるところ部分も聞けてよかったです。


つくりながら発見することや使う人の感情を考えること、
コンパスや黄金率など丈夫なツールを用いて作品をつくること、
だれもがわかるルールから新しい発見をするセンスなど、
発想と作品のわかりやすさとそこを繋げるプロセスやロジックの強さが両立していて
建築物ではない、建築の面白さを再認識させていただきました。

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これがP.SCOpeという作品です。
いろんな形状のものがあるようですが、これはまっすぐなタイプ。
中にガラス球が入っていて、光が同心円状に幾重にも見えてきれいでした。

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レクチャー後のパーティです。
手作りカレーと手作りナンなどいろいろあっていつも通りおいしかったです。

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パーティの後も話は絶えず、深夜まで続いて盛り上がりました。
野老さんと松川さんそれぞれに、「この人はすごいぞ」という人たちの紹介をしていただきました。二人とも、とても熱心に語っていてすごく楽しく、ベッヒャーや池田亮司、テオ・ヤンセンなどジャンルも多岐に渡り、非常に刺激的であると同時に、建築やアートの魅力や奥深さを感じさせていただきました。


さらにその後、松川さんに自作の作品や近況などレクチャーをしていただいちゃいました。
その場に自生するような建築をつくろうとしている印象を受け、とてもワクワクしながら話を聞いていました。
 
今回はいつも以上に内容の濃いレクチャーとなりました。
野老さん、松川さん遅くまでお話いただいて、どうもありがとうございました。
 
 
sk.
 

勉強会vol.8

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こんにちは
金沢は梅雨でジメジメで、洗濯もままなりません。

今回の勉強会は新建築のコンペに向けて、
各自のやりたいことを発表し、話し合いました。
各自根本的なものからキャッチーなものまで、いろんな考えがあるようです。

そろそろ案を具体的にしていかないとです!!


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次回は70年代の日本の住宅研究ですよ!

みなさま、こんにちは。蒸し暑い日が続きますね。

夏バテにならないように、ごはんをたくさん食べましょう!

今回はトラフ建築事務所の鈴野浩一さん、禿 真哉さんをお迎えしました。

レクチャーの前に金沢観光として、
鈴野さん、禿さんを21世紀美術館に案内させていただきました。
真ん中に座っているのはCAAK代表の建築家、吉村寿博さんです。
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そのあと、町家にてレクチャーをしていただきました。
「トラフ的発想法」という議題で、トラフが一体どのように建築を考えているか、
デザインを考えているかを聞かせていただきました。


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レクチャーの内容は、
テンプレート・イン・クラスカ
UDS上海オフィス
リングパーキング
NIKE 1LOVE
キリコ ボトル
ブーリアン
チェルフィッチュ"フリータイム"
港北の住宅
CMYK
Y150 NISSAN パビリオン
「骨」展
等々多くの作品に関して説明してくださいました。


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多くの作品の解説を聞きながら、
 ものを製作する際の技術や方法を見つめ直すこと
 手数を絞り、大きな効果を発揮させること
 日頃から気になる素材や技術、効果をストックしていく
 一つの作品に対して、幾つかのストーリーを設けること
 そこにある関係性やものを有効活用する
 考えや視点をシフトさせる
といったことを考えているそうです。

デザインソースを日常に求めることで、多くの人に感動させることができるのかなと思
いました。

現代はまわりにものが溢れている状態であり、日常的にある関係性やものを分析・解体
し、ピックアップした関係や視点をシフトさせてあげるようにデザインすることは、
建築の手法としての使われることが現代建築の特徴のひとつかなと感じ、刺激的でした。


住宅から鉛筆まで幅広い分野で建築的思考を実践していて、今後どのようなものをつくっ
ていくのか、非常に興味があります。



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レクチャー後はトラフのお二人を囲み、パーティーです。
県外からの学生も多く、みなさんトラフのお二人と熱い話を繰り広げていました。


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鈴野さん、禿さん、刺激的なレクチャーありがとうございました。

次回のレクチャーもお楽しみに!


(sk)





勉強会vol.7

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こんにちは

7回目の勉強会です。

今回は60年代の日本の住宅建築を調べてきました。

登場したのは西澤文隆、白井晟一、篠原一男。

この頃の日本は高度経済成長期や四大公害病が発生など

都市の変化がありました。

取り上げた建築もそんな都市と距離をとるように

壁で囲う・哲学的な創造など、内向的でした。

日本の住宅ポストモダンがチラっと見えた気がします。

P10606031.jpg


次回はいよいよコンペに向けて本格始動しますよー。

(sk)

レクチャー&パーティのお知らせです。

2009718日、トラフ建築設計事務所の鈴野浩一(すずの こういち)さん、禿 真哉(かむろ しんや)さんをお招きして、レクチャー&パーティを行います。

トラフのお二人は、建築の設計をはじめ、インテリアデザイン、展覧会の会場構成、プロダクトデザイン、空間インスタレーションやムービー制作への参加など、幅広いデザインに取り組んでおられます。

レクチャーでは、初期の作品をはじめ、21_21 DESIGN SIGHT 「骨」展、Y150 NISSAN パビリオンの会場構成、横浜に竣工した住宅など最近作をお見せしていただきながら、トラフの発想法についてご紹介していただきます。

 

みなさまお誘い合わせのうえ、どうぞご参加ください。

 

 

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CAAK Lecture 24
トラフ建築設計事務所「トラフ的発想法」

 

【日時】2009718日(土)19:00開始


【会場】寺町の町家(金沢市寺町2-3-4


【参加費】1,500円(パーティに参加されない方は1000円をご返却いたします。)


【定員】40


【スケジュール】
19:00-19:30
 レクチャー
19:30-20:00
 質疑応答
20:00-22:00
 パーティ


【主催】CAAK: Center for Art & Architecture, Kanazawa

【講師プロフィール】
トラフ建築設計事務所

鈴野浩一(すずの こういち)と禿真哉(かむろしんや)により2004年に設立。

建築の設計をはじめ、インテリアデザイン、展覧会の会場構成、プロダクトデザイン、空間インスタレーションやムービー制作への参加など、幅広く取り組んでいる。

主な建築作品に「テンプレートイン クラスカ」「テーブル オン ザ ルーフ」「回転体」「UDS上海オフィス」「NIKE 1LOVE」「ブーリアン 東大医学部教育研究棟 鉄門カフェ」「港北の住宅」など。

2005年「テンプレート イン クラスカ」にてアジアデザインアワード アジアデザイン大賞、「ブーリアン」にてJCDデザインアワード2007金賞、商空間アワード2007 グランプリ受賞。「NIKE 1LOVE」でJCDデザインアワード2007銀賞。ベストデビュタント賞 2008MFU主催)にも輝く。


【関連URL

トラフ建築設計事務所 

http://www.torafu.com

21_21 DESIGN SIGHT-「骨」展 Bones

http://www.2121designsight.jp/bones/index.html

横浜開国博Y150

http://event.yokohama150.org/

 

【お問い合わせ】office@caak.info
※要事前申し込み(参加ご希望の方はお手数ですが、
office@caak.info
まで、お名前と携帯メール以外のご連絡先をお書き添えの上、お申し込み下さい。

URLhttp://www.caak.info/

 

 

CAAK Lecture 24

TORAFU ARCHITECTS Lecture & Party, "TORAFU's Way of Thinking"

Date: Saturday, July 18, 2009

Time: 19:00-22:00

Venue: Machiya in Teramachi (Teramachi 2-3-4, Kanazawa)

Lecturer: TORAFU ARCHITECTS(Koichi Suzuno,Shinya Kamuro)

Admission: 1,500 Yen (CAAK refund 1,000 Yen to whom will not attend  

the party)

Capacity: 40. Booking Required

Organized by: CAAK, Center for Art & Architecture, Kanazawa

Contact:

Please send e-mail to office@caak.info with your name and your contact

information. Prior booking required due to the limited space.

URL: http://www.caak.info

 

The lecture will be in Japanese.

-- 
CAAK事務局
CAAK; Center for Art&Architecture ,Kanazawa

URL: http://www.caak.info/
blog: 
http://www.caak.info/jp/images/
mail: 
office@caak.info

 

こんにちは。

いつもお世話になっております。

 

笹が揺れる音などから、『涼』を探したくなる季節になってきました。

そんな7月の7日は、七夕です。

みなさんは、短冊にお願いを書きましたか?

晴れて天の川が見えているといいですね。

みなさまの願いが叶いますように・・・

 

話はかわり、今回のレクチャーは、日本の'たべる'をつくる会社Foodelco代表でありフードディレクターの奥村文絵さんです。

奥村さんの手がけた、山形県遊佐町でのイベント『17人の遊佐ごはん』や『800 for eats』を例にとりながら、今、食べること自体が『味』以外のところで考えなければならない、関われるところがあるということなどに関するお話を伺いました。

caak_23_1.jpg 


ごはんをデザインするということは、身近なものをデザインすることですね。

奥村さんは、ごはんをデザインすることを考える時に一度

 

いつ(機会)

だれと(ターゲット)

どこで(空間)

どのように(食器/盛付け/家具)

どのくらい(パッケージ)

なにを(レシピ/食材)

 

に情報を分解するそうです。

奥村さんは、これらデザインを『モノのデザイン(食器/空間/家具)・コトのデザイン(どんな風に食べるか/アクションをデザインする)・ヒトのデザイン』といった3つの軸に分類できるのではと考えていらっしゃいます。

フードディレクターとういう仕事は、これらの中心に入り、それぞれを結びつけ、一つ一つをつくるより全体を創り出すお仕事のようですね。

 

奥村さんが企画された『17人の遊佐ごはん』の開催地の山形県遊佐町は、鳥海山から日本海まで広がる街で、砂糖以外の食べ物をほとんど自給できるそうです。

しかし、農家の方々は、魚も豚も米といった資源が豊富にあっても、売り方がわからない人が多く、昭和初期になくなり、試験場にわずか5粒程だけ残っていた『彦太郎糯(ひこたろうもち)』を復活させても売り方がわからず困っていたそうです。

(モチという漢字は、「餅」=臼と杵で突いて作った後のモチを表し、「糯」=モチ米を表しています。)


農家の人が売り方がわからないということは、日本国内で魅力的な個性のある農産物が生産されているにも関わらず、なかなか全国に広まらない理由の一つかもしれませんね。

 そこで、奥村さんは、間接的に遊佐のまちと彦太郎餅を知ってもらうために食べ方・出会い・買いたくなるカタチ・五感に訴えるカタチの提案をしたそうです。

彦太郎糯を売り出すために、折り曲げた紙ですべて出来ている箱に紅白の餅を包み、彦太郎糯の穂、彦太郎糯の云われや生産者などを書いたおみくじ型のパンフレットなどを入れたパッケージは、2008年度のグッドデザイン賞を受賞しました。

農作業や味だけで評価されていた農業が、デザインで評価されるようになって美大生もインターンに来るようになったと聞き、人との関わり方が良い方向に変化して、広がり、食べることをデザインすることの潜在的な可能性に驚かされました。


 

『17人の遊佐ごはん』は、直接的に遊佐で育まれるた米(彦太郎糯、プリンセスサリー、オオチカラ)の魅力を地元の人に知ってもらうために、どこの店に行っても遊佐の米を使った料理が食べられるようなイベントを開催したそうです。

このイベントのコンセプトは、米を作った人と同じ思いで料理する人のパフォーマンスをきちんと見せてあげたいというものでした。

17人のうち、13人が料理人、4人が農家であり、使う人と作る人どちらも主役、パフォーマーであるということから『17人の遊佐ごはん』のパンフレットに掲載されています。

たしかに、農家の方のパフォーマンスも素晴らしくなければおいしい食べ物は、作れないですよね。


奥村さんは、おいしい料理をただ食べに行き、帰るだけでは人は動かないだろうと考え、お米をきっかけにたくさんの人達が動いてくれるように周辺の風景、温泉、お土産など食べること以外のアクションの情報をパンフレットに載せたりもしたそうです。

こうした企画、デザインにより地元のお米に対する関心が地域住民に広がり、エリアの百貨店などの小売店で売られたり、料理人が継続して使ったりして地域が活性化されと聞き、僕らにもその熱が伝わってきました。

 


800 for eatsの事例では、日本の食料自給率が40%、農業人口が2.3%でありその平均年齢が63.4歳と紹介され・・・日本の食に危機感を感じました。

そうした危機を身近に感じていなかった人、僕も含めて多い思います。

800 for eatsは、いろいろな場所からいろんなものが集まる東京を日本の八百屋(=800の由来)に見立て、いろいろなものを編集・ものづくりしようとしていて、食の情報発信基地としての可能性を感じました。

モノが集約する東京に800 for eatsがあることで、作物を育てることできなくとも、産地と一緒に日本全体の伝統と技を応援することが出来そうで今後の活動にも期待できそうですね。



800 for eatsでは、佐賀県武雄市で生産されるレモングラスや500年前に中国から伝わり九州で生産される釜炒茶、静岡・高知・九州が作り始めている和紅茶、山形県遊佐町の彦太郎糯などを扱われています。

 その中でもレモングラスを奥村さんに持って来ていただき、レモングラスのお茶を会場の皆様と楽しみました。

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えて30cmほどの大きさに切られた茶葉だけに熱湯を注いで5〜6分ほどお茶を抽出しただけですが、心地よい匂いとほのかな甘さを堪能することができ、会場にいらっしゃった方は「おいしい」、「どこで買えるの」、「どうやって作るの」とうれしい声が。

紹介していただいた奥村さんと丹誠を込めて作ってくれた農家の方々、その他関係者の方々に本当に感謝です。

そんな、レモングラスを『800 for eats』のサイトで購入がすることができます。

あの味を再び楽しみたい方、飲んでみたい方、他のお茶に興味がある方、800 for eatsの活動に興味がある方は、ぜひアクセスをして下さい。


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関連URL

Foodelco inc.  http://www.foodelco.com

画本 - 奥村文絵  http://www.gahon.jp

800 for eats  http://800foreats.com

http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_4750/pid_1.html

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レクチャー後は、パーティーです。

 caak_23_3.jpg


奥村さん、ありがとうございました。

 

次回のレクチャーをおたのしみ。

 

Y.W

 

 

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